技術情報
2021.06.30
製品に異物を付着させないためには、周囲で挙動する表面や直接接触する表面が清浄であることが欠かせません。これはすなわち「粒子堆積」と「接触転移」という「たった2つの汚染経路」がもたらす異物付着に対する予防が必要であるということです。
この表面のキレイさは、「SCP:表面清浄度」として下記の式によって表されます。
SCPD = ND / a
SCPD :粒径Dμm以上の粒子についての表面清浄度 [Nop/m2]
ND :粒径Dμm以上の表面粒子数 [Nop]
a :表面積 [m2]
ISO 14644-9では、「SCP」の等級分類が提供されており、「SCPクラス」として下表のように表されます。
「粒子堆積」とは、ヒトやモノの「SCP」や挙動の大きさによってその強弱が変化する非接触的な粒子汚染の伝播を指し、その評価指標としては「PDR」が用いられます。
「PDR:粒子堆積率」について詳しくは: 「PDR」を用いた汚染リスクアセスメント
「接触転移」とは、ヒトやモノが製品に直接触れることにより、ある効率を以て粒子汚染が転移することを指します。この度合いは、接触の回数や「SCP」の値によって左右されます。
クリーンルームなどの「空気清浄度Class」が管理された製造環境であっても、ヒトやモノの挙動が介在するすべての製造工程において、クリーンな製品を生み出すためには「SCP」を監視・制御することが求められます。
「空気清浄度Class」について詳しくは: クリーンルームの「空気清浄度Class」
「監視」を支援するモノ: PartSens
「制御」を支援するコト: コンサルティング