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ISO21018:2008 (JISB8673:2011)

油圧-作動油の清浄度モニタ方法

Hydraulic fluid power – monitoring the level of particulate contamination of the fluid –

国際規格ISOの中でも油圧作動油内のコンタミ管理に特化した委員会により制定された、現場で粒子汚染レベルのモニタリングをする方法に関する国際規格です。

専門員により研究所で使用されるような自動粒子計数器は、結果が出るまでに時間がかかることがあり、このことが結果をもとに生産状況や設備の状態をモニタリングすることを妨げる要因になっています。精密な精度を誇る為に特別な操作や調整が必要で、モニタリングするための結果がその場でわからない自動粒子計数器の代わりに、現場でモニタリングすることに相応しい機器としてパーティクルコンタミネーションモニタ(PCM)の有用性がISO21018で謳われています。

測定データの変動を防ぐための一貫して標準化された手順が記載してあります。この規格により、油圧システムの粒子汚染レベルを現場でモニタリングする機器を効率的に運用することが可能になります。現場で実用的に運用できる、これからの汚染粒子のモニタリング方法のスタンダードと言うべきISO21018について説明します。

1.当規格のモニタリング技術が適用できるもの

  • 油圧システムの清浄度
  • フラッシング作業の進捗状況
  • 試験設備

*インテクノス・ジャパンで取り扱う汚染粒子のモニタリング機器は全てPCMです。

2.モニタリング前の留意事項 – サンプルが汚染される要因

サンプル採取から分析までの各手順で、サンプルが汚染されます。汚染を防止するために、適切な対策を取る必要があります。汚染のリスクは主に以下の手順で存在します。

■サンプル採取時

■使用している採取器具や、採取時の周辺環境

■分析時

3.モニタリング方法の選択

使用するモニタリング方法は以下を考慮した上で、次項の中から最適な方法を選択します。

■分析をする目的

■測定項目

■使用方法

■油の特性

4.モニタリング方法の種類

モニタリング方法の種類

オフラインサンプリング

<概要>

最も広く利用されているサンプリング方法です。装置から適切なサンプル瓶に抜き取り分析します。採取するためのサンプリングバルブは、乱流状態が存在する位置に取り付け、ドレンバルブからは行わないようにします。採取前のフラッシングは、2~3L/min以上で500mL以上フラッシングした後採取します。採取したサンプルは、モニタリング機器の機能を妨げないよう、以下の状態でないよう確認をします。

  • 目に見える大きな粒子がないこと。大きな粒子が存在することで、機器内の通路を塞ぐ恐れがあります。
  • 異種の油で混合がないこと。レーザー光による検出を妨げる恐れがあります。
  • 明かりに透かして光を透過しないサンプルもレーザー光による検出を妨げる恐れがあります。
  • サンプル中に気泡が存在すると、正しい測定が行えません。

採取前や後など、サンプルが汚染される要因に配慮することで、精度の高い測定が可能となります。

オンラインサンプリング

<概要>

モニタリング機器を配管に直接接続することで、周辺環境からの汚染を排除できることが特徴です。ただし、接続するときにサンプルを汚染する可能性があるため、分析前には接続配管の十分なフラッシング(1~2L/min以上)を行う必要があります。

LCM20PDS.TM等弊社の機器で行うオンラインモニタリングの注意点

内部流量が少なくセンサ部での分析量も少ないため、接続配管の汚染物質を洗い流すには不十分で十分な乱流が生じないため、適切なサンプル採取にならない可能性はあります。事前に接続配管のフラッシングを入念に行ってください。

インラインサンプリング

<概要>

常に流れが存在する配管で、測定点上流で乱流が存在する箇所に接続します。清浄度の連続測定を行うことができ、周辺環境やサンプル採取時の汚染が生じない特徴があります。

タンク/容器からの吸引分析

タンク/容器からの吸引分析

<概要> ドラム缶やタンクなど加圧していない容器より吸引して分析します。容器からポンプで吸い上げるため、イン側が負圧になり溶解空気が気泡として出てきたり接手から空気を吸い込むことで、測定誤差が発生することがあります。周辺環境からの混入が起きないように注意し、モニタ機器と接続配管内のデッドボリュームの10倍以上でフラッシングしましょう。

5.作業者への教育訓練

測定誤差を正しく認識し、最小にするためには、測定に関する知識と経験が重要です。そのためのモニタリング機器と、分析手法の体系的な訓練が必要になってきます。

以下の項目に関して、作業者の適正に応じて計画します。

  • 使用するモニタリング機器の原理。その利点と欠点。
  • モニタリング機器の主な特徴
  • モニタリング機器を実際に使用した訓練
  • 使用する上での基本的な問題等への解決方法

関連機材: LCM20  PDS.TM

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